BeAST
「刺々しいな弟くん」
顔を赤くするのは童貞と犀川。
「分かってる。お前ら2人の関係性を理解するのは不可能だってな」
それを分かってくれている時点で、ありがてえな。
「それを丞さんが呑み込んでんなら余計、俺たちが口を挟むことじゃない」
俺のわがままを1番呑み込んでくれている人。
それが申し訳なくて、愛おしくて堪らない。
他のやつらが口を挟む前に牽制してくれたのかもしれないな、慎矢は。
この兄弟は、不器用で、1度は道を逸れて、それでいて本当は優しい。
「よし、腹減ったな。中入ろうぜ」
俺の人生。
正当化できるものなんてひとつも無い。
恨みも沢山買ってる。
今後どうなるかなんて、分からない。
でももう、自分が傷つくことを恐れて逃げることはしない。自分が傷ついてでも、大切な人を守れる人間になりたい。
そんな素質ある人間じゃないってこともわかった上で。
それでも、俺は、愛されて生まれてきたのだと知ったから。
こんな俺でも誰かを愛せると、証明したい。
笑って、皆が俺の名前を呼んでくれるように。
人を傷つけて笑っていた〈化け物〉だった俺が、人を幸せにして笑える人間になれるように。
許されなくてもいい。
ただ、俺は
私はこの小さな幸せを守りたいと願う。