BeAST
金持ちってステータス、完全に使ってるタイプの金持ちだ。こいつ。
「なーに、俺の事見つめちゃって」
立ち上がり、俺の方へ歩いてくる。
キモ。
俺にそんな話し方すんな。
身長、皇とどっこいか。確か、183とかだった気が。
ここに入学する時に、基本情報とか言ってそういうの見させられた。
「弓木灯織くん、初めまして。俺、柿谷慎矢。よろしく」
片手を出されるが、握る気にはならねえ。
つか、メリットがねえ。
いや、仕事だから挨拶はした方がいいのか。
「で、なんの用」
……皇とも一旦距離を置いて様子を見る。
やっぱり近付かずに遠目で見ているに越したことはない。
「あれ、漸とはかなり仲良さそうだったのに、俺とは仲良くしてくんねーの?」
ヘラッと笑う柿谷。
「目、節穴だな」
ヘラッと笑い返す。
すると、スンッと真顔に戻る柿谷。
常にマウント取っていたい人間なんだな。
俺も真顔に戻す。
「あ〜うち知ってる、灯織くん。結構モテてる子だよね。うちのクラスにも結構告白した子いたぁ」
その入り方は良くねえんじゃ、
バシッ
俺は目の前の光景に唖然とした。
口を挟んだ女子を、簡単に手のひらで殴った。
柿谷が。
そして、周りの女子は、あーあって感じ。
なんだここ。
「気持ち悪いな」