魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
「まずは、ドラゴンの件だ。近年まれに見るほど、強い魔力を持った魔法師が集ったため、惹きつけれられてあの場を襲った……という形で処理が行われた」

 魔力に引きつけられたのは正しいけれど、本当の理由はエミリアが錬成した失敗作のせいだ。

 腕を組んで聞いていたノインが、眉間に皺を寄せる。

「じゃあ、あの女は無罪放免なのか。あれだけの事態を引き起こしておきながら? ほかの件だってそうだ。あいつは自国の審査員を買収して──」

「それも、表向きにはなかったものとして処理されている」

「表向き? じゃあ、実際は違うのか?」

 陛下が深くうなずく。

< 424 / 466 >

この作品をシェア

pagetop