聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース
リュックを下ろし、持参した弁当箱を膝の上に広げる。

すると、隣に座った前田さんがキラキラした瞳で弁当箱を覗き込んできた。



「清水くんのお弁当、美味しそう〜」

「ありがとう。前田さんのは、結構大きめだね」

「胃袋が大きいもので。お茶碗2杯分入れてきた。良かったら、おかず交換しない?」

「いいよ。何にする?」



弁当箱を見せながら、おかずを紹介し合う。

からあげ、ミニトマト、コロッケ、タコさんウインナー。

どれも美味しそうだったが、お互いに入っている卵焼きを交換に出した。

弁当箱の蓋を皿代わりにして口に運ぶと、ほんのりとした甘さが舌先に広がった。



「ん〜、だし巻きだぁ〜。美味しい〜」

「ありがとう。前田さんのも美味しいよ。ふわふわしてて、優しい味がする」

「ほんと? 良かったぁ」



卵焼きの質感ばりに、ふにゃあと顔をほころばせた前田さん。


こんなにも喜んでくれるのなら、今度学校で振る舞ってみようか。

定番の味に加えて、塩味と、ネギ入りと、しらす入り。

金子の分は、明太子入り、キムチ入りを作ってあげよう。前田さんだけだと贔屓されてると思われそうだからな。
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