年下男子は恋愛対象になりますか?
「うん、もともとバスの時間までの約束だったしね。ここの住所教えてくれる?」

「そんなに急いで帰らなくてもいいじゃないですか」

鞄から手帳とペンを取り出して、テーブルの上に開いて置く。

隼人君は不満そうな顔をしていたけど渋々書いてくれた。

「来るまでに時間かかるだろうし、別に急いで帰るわけじゃないよ。それに、もう遅い時間だし」

「それはそうですけど」

帰る時間を気にしなくていいからって、いつまでも隼人君の家にいるわけにはいかない。

それに、あの時もしも洋服が汚れていなかったら今頃どうなってたんだろう。キスだけじゃなく、それ以上のことをしていた可能性だって……

「ちょ、ちょっと外で電話してくる!」

「え?何で外なんですか」

「そんな気分なの!」

隼人君から逃げるように玄関へ向かった。

これから電話をかけるというのに、恥ずかしくなるような事を考えてどうする。

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