年下男子は恋愛対象になりますか?
『由夏さんに見せたくて、花火が見える場所まで来ちゃいました』

「そうなんだ。でも、誰か来たらすぐに切ってくれて大丈夫だからね?」

気持ちは嬉しいけど内心複雑だった。
私も行きたかったな。隼人君の隣で一緒に見たかった。

『俺1人なので気にしないで下さい。証拠見せますね』

「証拠?」

花火からだんだん下の方になって、周辺をぐるっと1周したような映像が映る。

てっきり花火大会の会場にいるのかと思っていたけど、どこかの橋の歩道にいるようだった。

隼人君のことを待ってる感じの人もいなかったような。

『信じてもらえました?』

「え、本当に1人なの?」

『すみません。ビデオ通話だと声が聞こえづらいので、1回切ってからまたかけ直します』

1人で見に行ってるとは思わなかったので戸惑っていると、電話が切れたのち再びかかってきた。
< 326 / 755 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop