年下男子は恋愛対象になりますか?
スマホで時間を確認すると、11時半を過ぎたところだった。

親が何時に帰って来るか分からないので、確かに時間に余裕があるとは言えない。

「……じゃあ、そこのドラッグストアで化粧品買ってメイクしてから行く」

余計な出費にはなるけど、消耗品だし持っていても困らないはず。

「はは、由夏さんって頑固なところありますよね。そういうところも好きですけど」

馬鹿にされたと思ったのに、それだけで終わらないのが隼人君。また不意打ちで好きって言われた。

本当にズルい。

「良かったら俺の部屋使って下さい。適当に時間潰してから帰りますから」

ポケットから取り出した物を私の手に乗せる。キーホルダーも何も付いていないシンプルな鍵。

「え?悪いからいいよ」
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