年下男子は恋愛対象になりますか?
「あー…、うん。そうなの」

何て答えるべきか分からなくて、歯切れの悪い言い方をしてしまった。

「まだ調子悪そうですね。ウーロン茶とお茶買ってきたんですけど、どっちがいいですか?飲めば少しは落ち着くかもしれませんよ」

純粋に心配してくれてる隼人君に心が痛む。

「じゃあ、お茶で」

「どうぞ」

「ありがと」

お茶を受け取りその場で1口飲んだ。
これで私の気持ちも落ち着いてくれるといいんだけど。

「まだ時間ありますし、由夏さんのタイミングで中に移動しましょうね」

いつも通り優しい隼人君。
もし、健太とのことが分かったらどんな反応するだろう。

健太に気があったらどうするって聞かれたあとの出来事だし、もしかしたら幻滅されるかもしれない。

知られたくないって思うのは自分勝手なのかな。私だって隼人君に隠し事なんてしたくないよ。

左手首に貼ってある絆創膏を眺めながら、そんなことを考えていた。
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