年下男子は恋愛対象になりますか?
「そうなんですか。由夏さんが充電し忘れるなんて珍しいですね。俺の家にある充電器が使えたらいいんですけど、使えなかったらすみません」

いつも通りに笑う隼人君。

この返し方は見てない?
それとも、残量なんて表示されていなかった?

「ううん、私が悪いんだから隼人君が謝ることじゃないよ」

隠し事をしているうえに嘘までついてしまった。もう絶対にバレるわけにはいかない。

一緒にいたい気持ちもあるけど、バレる前に帰るべきなのかも……



隼人君のアパート近くにあるドラッグストアに着いても、どうするべきなのか答えが出ないでいた。

「すみません、すぐ戻って来ますから。あ、でも由夏さんのスマホの充電どうします?」

「急がなくていいよ。スマホのことも気にしないで」

隼人君が遠くに行ったのを確認してから、太ももの上にスマホを置いて電源を入れる。

映画館でブロック方法を調べていたこともあって、そんなに時間がかかることなく設定することが出来た。

これで何とか乗り切れるとホッとしたのも束の間、美樹から連続でメッセージが届く。私に話してないことがあるでしょ、と。
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