年下男子は恋愛対象になりますか?
「……スマホ、俺に見られたら困る理由でもあるんですか?」

やってしまった、と思った。
見られたくない一心でスマホを必死に探しすぎた。頭の中が真っ白になる。

作っていた笑顔がひきつったのを隼人君は見逃さなかったようで、さっきよりも悲しそうな表情を浮かべた。

「当たり……ですか。ということは、きっと健太さん絡みですよね。そして俺に言えないようなことがあった、と」

心臓がドクンドクンと強く脈打つ。

「……否定しないんですね。ここじゃなんですから場所変えましょうか。いつものコインパーキングに車停めて、俺の家に来てもらうことって出来ます?嫌ならカラオケとかでもいいですけど」

「あ、うん。隼人君の家で大丈夫……です」

車を再び走らせても、私のスマホを持ったまま隼人君は無言だった。車内の空気は今までにないくらい重苦しい。

「暑くてすみません。すぐにエアコン付けますから」

「お邪魔します」

玄関のドアがバタンと閉まったら、感情が一気に込み上げてきた。とにかく何か言わなくちゃ……

「わ、私が好きなのは隼人君だけだから!」

目の前にいる隼人君の服を掴み、勇気を出して絞り出したのはその言葉。これだけは勘違いされたくない。
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