年下男子は恋愛対象になりますか?
昨日返した鍵がまた私の手元にやってきた。

「いやいやいや、これはさすがに受け取れないって」

付き合ってからそんなに経ってないし、本人がいない時に入るのは気が引ける。それに、まだ大学生の隼人君から鍵を受け取ってもいいものか。

「じゃあ、由夏さんが預かっていて下さい。スペアキー俺が持っていたとしても、部屋の中に置いたままだといざという時意味ないので」

返そうとしたのに受け取ってもらえなかった。
こうなると隼人君は譲らない。

「……預かるだけで使わないからね?」

「はは、それでも良いですよ。外で時間潰すぐらいなら俺としては使ってほしいですけど。由夏さん、キーケース貸して下さい」

鞄から取り出して渡すと、隼人君が鍵を付けてくれた。あんな風に言った後だけど、更に距離が縮まったような気がして嬉しくなる。

「それと今度バイト先にも来て下さいよ。美樹さんと前に来たっきり1度も来てくれてないじゃないですか」

「……そんなこと言われたら本当に行っちゃうよ?」

「はい、いつでも来て下さい。由夏さんなら大歓迎ですから」

眩しいくらいの笑顔を向けられて好きな気持ちが溢れてきた。と同時に、昼間に後輩に言われた言葉を思い出す。

「あのさ、ずっと気になってたんだけど……隼人君って何で私のことを好きになってくれたの?」
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