年下男子は恋愛対象になりますか?
振り返るとさっきの男性店員と同じ格好をしている隼人君がいた。

白無地シャツに黒パンツ、腰から下を覆うサロンエプロン。仕事中の姿を見たのは2回目だけど相変わらず似合ってる。

「バイトお疲れ様」

手を下に戻してからそう言うと私の近くまで来てくれた。使用済みの食器やグラスを乗せたトレーを持ちながら、こないだと同じ表情を浮かべている。

「え、どうしたんですか!?」

「内緒で来ちゃった。仕事の邪魔したら悪いから行くね」

もっと話したいけど今は我慢。
隼人君の言葉を待たずに、小さく手を振ってその場を離れる。

鏡の前で自分の顔を確認すると思っていたよりもニヤケていた。落ち着く為に席を立ったのに酷くなってる気がする。

隼人君に会ったと言ったら美樹にからかわれるだろうし、他の人の前でこんな顔しないようにすればいいか。

自分の席に戻っている途中でも隼人君を探してしまう。だから、レジ前でその姿を発見しただけで嬉しくなった。気のせいかもしれないけど一瞬だけ目があったような気がしたし。

美樹を送った後に会いに行こうかな。今度はちゃんと連絡を入れてから。

そんなことを考えながら半個室のカーテンを開けると、ちょうど出ようとしていた男性店員とぶつかりそうになってしまった。

「わ、すみません」

ぶつかってはいないけど気まずい。
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