年下男子は恋愛対象になりますか?
「まだ時間ありますし由夏さんの家に取りに行きません?さっき、行きたい場所あったら行くって言ってましたよね?」

予感的中。
確かに言ったね。言ったけど。

「……それは私の部屋に入りたいってことで合ってる?」

「いつかは入ってみたいと思っています」

頭の中で部屋の様子を思い浮かべてみた。
隼人君の家に泊まりに行く予定だったから、ちゃんと片付けて出たとは思う。

誕生日だし、私に出来ることなら何でもしてあげたい。

「両親がいるかもしれないよ?」

「ずっと挨拶しなきゃと思ってましたし、俺は全然大丈夫ですよ」

夏に来た時以来何も言われなかったから、この展開には驚くばかり。前もって言ってくれれば良かったのに。

「えっと、ごめん。ちょっと考えさせて?」

行くとしたら親に連絡した方がいいよね。
何て伝えればいいんだろう。うわー、どうしよう。

「困らせてすみませんでした。また今度機会があったらお願いします。外に出るんでしたよね?財布とスマホ持ってくるんで少し待ってて下さい」

スカートの件はもういいのかな。
まぁ、着替えたくても持ってきてないんだけど。

「外で待ってる」

隼人君を部屋に入れるのが嫌なわけじゃなく、両親に合わせるのが恥ずかしいだけ。

外廊下からの景色を少しだけ眺めたあと、覚悟を決めて母親にメッセージを送ってみた。

「お待たせしました。どこに行きましょうか。お腹はまだ空いてないですよね?」

「ごめん。やっぱり1回中に戻らない?」

「いいですけど、何か忘れ物でもしました?」

返信はまだ届かない。
その内容によって行き先が変わる。

「ううん、隼人君と家に行ってもいいか確認してるとこ」

部屋に入れるのも着替えるのも別にいいけど、いつもみたいにライブ観るのだけは絶対に無理。
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