年下男子は恋愛対象になりますか?
隼人君の部屋はシンプルでおしゃれだけど、私の部屋は物が溢れていて生活感がある。

小学校入学した時に買ってもらった学習机に、CDやライブグッズなどを収納している大きな棚。狭くてソファーは置けないから、シングルベッドの横に小さなテーブルを置いている。

「下からお茶取ってくるね。隼人君は好きに過ごしてて。ベッドに座ってくれて大丈夫だから」

隼人君の視線の先には、水族館で交換しあったぬいぐるみが飾ってあった。嬉しそうな顔をしながら眺めている。

私も隼人君の部屋で同じものを発見した時、同じような顔をしてたのかな。

「あ、その前に由夏さんの卒業アルバム見せて下さい」

「結婚祝いでプレゼントする映像をあとで見せるって約束してたよね?だからダメ」

「それももちろん見たいですけど、小学生や中学生だった頃の由夏さんも急に見たくなったんです。お願いします」

隼人君の誕生日だから、なるべく期待に応えようとしてるのバレてる?

キラキラ笑顔でお願いされたら断りにくいし、そうだとしたら無理なことまで要求されそうで困る。

「……どうしても見たい?」

「はい」

健太も載ってること忘れてないよね?
私の気にしすぎだったら良いんだけど、それが原因で気まずくなんてなりたくない。

どうするか考えていたら母親の呼ぶ声が聞こえた。本棚から2冊取り出して、立ったままだった隼人君の胸に押し付ける。

「隼人君のも絶対見せてね!」

「ありがとうございます。今度俺の実家にも来て下さい」

アルバムを間に挟む形でギュッと抱きしめられた。今、さらっと凄いこと言われたような気がする。

隼人君の実家って県外だよ!?
気軽に遊びに行ける距離じゃないってば。

母親声が再度聞こえたので、隼人君から離れて部屋を出た。顔赤くなっていませんように。
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