年下男子は恋愛対象になりますか?
「ねぇねぇ、お姉さーん。暇だったら俺達と一緒に遊ばない?」

トイレから出て隼人君が待ってる場所に戻ろうとしたら、後ろから声をかけられた。

特に動揺することもなく、もう見つかっちゃったかという気持ちでいっぱいになる。だって、聞き覚えのある声だったから。

「誤解されたら困るから、そんなふうに声かけてくるのやめてよ」

振り向くとニヤニヤ笑っている男が3人いた。ライブ仲間の弘樹、蓮、勇太。

「悪い、悪い。さっき手を繋いで歩いてるの見えたからさー」

そんなに長い時間繋いでたわけじゃないのに、まさか見られてたなんて。話まで聞かれてないよね?

「美樹達は一緒じゃないの?」

ここで恥ずかしがったら思うつぼだから、普通にしなきゃ。

「あっち」

弘樹が指さした先には、美樹と晴香と彩……に囲まれている隼人君。距離があるのにも関わらず苦笑いしているのが分かった。

「なっにしてんの!?」

普通にしなきゃと思ったばっかりだったけど無理。

「お、動揺してるー。美樹が由夏の彼氏見つけたって言ったら、晴香と彩が速攻で駆け寄ってたぞ」

「彩なんてもうすぐ勇太と結婚するっていうのに目が輝いてるんだけど。彼氏的には良いの、あれ」

「楽しそうだからいいんじゃない」

この3人の会話には和やかな空気が漂っている。そうじゃないのは私だけ。

次の瞬間、こっちを見た隼人君と目が合った。戻ってくるのが遅いから見たのかな。

「由夏さん!」

手を挙げて私を呼ぶその声に、美樹達もこっちを見る。

「え、由夏って彼氏に"さん付け"で呼ばれてんの?」

「そうだけど」

そして、隣で何故か驚いている男性陣。
顔を見合せながらどうするって話し始めた。
< 598 / 755 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop