年下男子は恋愛対象になりますか?
「美樹さん大丈夫でした?」

「うん。大丈夫」

会話は聞こえていなかったらしい。
健太とはずっと連絡取り合ってないし、隼人君にわざわざ言う必要もないよね?さすがに家に来ることもないだろうし。

夜中の件もあるのに、これ以上問題を増やしたくないわけで。

微妙な距離感が続いているせいか、それとも作り笑顔がうまくなったのか、それ以上聞かれることはなかった。



「ねぇ、隼人君はどれにするか決めた?」

スーパーで買った物を部屋に置いたあと、向かったのは隼人君の誕生日ケーキを買ったお店。

後輩に貰ったコンビニスイーツをまだ食べていないこともあって、それぞれ好きなものを選ぶことにしたのだった。

「隼人君?」

少し待ってみても返事がなくて、ショーケースから隣にいる隼人君に視線を移す。

「すみません!決まりました?」

「ザッハトルテにしようかな」

「俺はガトーショコラにします。これも由夏さん好きでしたよね」

「私の好みじゃなくて、隼人君の好きなものにしてね?」

隼人君の様子がおかしい気がする。
ドラッグストアの駐車場で電話かかってきた時から違和感はあった。

今までは車の中で待っててなんて言われたことなかったし、さっきは遠いスーパーに行きたいって言っていた。それと、やたら周りを警戒しているような。

何でなのかは想像がつく。
夜中に声をかけてきた、隼人君の友達らしき人。

──それか、あの子。
この件もきっと絡んでる。あっさり引き下がるような子じゃないよね。

こういう時の勘は当たるから嫌。
成人式までは何事もなく過ぎてほしいのに。

あれから思うことがあった。
とっても嫌だけど、あの子と直接話をするべきじゃないかって。

例えまだ隼人君のことが好きだとしても、私からやめてって言えば何か変わる可能性だってあるかもしれない。

それと、ここまでしてくる理由も知りたい。
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