年下男子は恋愛対象になりますか?
「チケット買っておきますね」

「待って。料理作ってくれたお礼に私が買う」

スマホを取ろうとしていた隼人君のことを止めて、自分の鞄を取りに移動する。届いていた菜穂ちゃんからのメッセージは、購入してから読むことにした。

「料理は好きで作ってるんですから、そんなこと気にしないで下さい」

「こういう時いつも隼人君に買ってもらってるし、たまには私にも買わせてよ」

そのまま操作を続けて完了させ、隼人君がケーキを取りに行ってくれている間にメッセージアプリを起動した。

"由夏ちゃん久しぶりー!今日実家に帰ってきたから時間があったら会おうね。健太も帰ってきてるんだけど、佑介が泊まりで出かけちゃって暇してるみたい"

チラッと冷蔵庫の方を見てみたら目が合った。平穏に過ごす為の最善を考える。菜穂ちゃんとは会いたいけど、健太とバッタリ会うのだけは避けたい。

「飲み物は何にします?」

「えっと、どうしようかな」

部屋の片隅で光り続けているクリスマスツリー。隼人君がケーキを運んでくれていて、私はというと飲み物を選ぶ為にキッチンに来ていた。

冷蔵庫には後輩にもらった物も入っている。
私が前に買ったお酒も入っていて、それらが結構なスペースを占領していた。

「これにする」

手に取ったのは缶ビール。

「年末でタクシーや代行も混んでると思いますし、どれくらい待つか電話で確認してみましょうか」

「ありがと。でも、まだいいや。隼人君も一緒に飲まない?」

「俺は遠慮しておきます。酔っぱらって由夏さんのこと見送れなかったら嫌なんで」

隼人君は私が帰ると思ってる。
まぁ、最近泊まってないしそうなるよね。

夜中は結構動揺していたけど、自分でも不思議なぐらい今は冷静だった。もう少し経っても気持ちが変わらなかったら、今日は隼人君の家に泊まろうと思う。
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