年下男子は恋愛対象になりますか?
久しぶりのプラネタリウムは、映像はもちろん音楽も素敵だった。ヒーリング効果絶大で癒された。好き。また来たい。

周りの人達が席を立ち始めている。
左側に視線を移すと、隼人君が嬉しそうにこっちを見ていた。

私はというと、自分の頬を両手で覆いながら余韻に浸っていたわけで。恥ずかしさと、またやってしまったという気持ちに襲われた。

「……いつから見てたの?」

「はは、ついさっきです」

ニコッと笑って、誤魔化された気がする。



「これとか由夏さん好きそうですね」

ロビーにあるショップには、幻想的なパッケージのグッズが並んでいた。数ある商品の中から、私が良いなと思った物を手に取った隼人君。

箱に入っている紅茶のティーバッグ。
カップに夜空を溶かしたと書かれていて、レモンを入れると魔法がかかって色が変わるらしい。

「あれ、違ってました?」

「ううん、合ってる」

隼人君が買ってきますと言ったのを止めて、1人でレジに向かう。紅茶の近くにあったコーヒーも一緒に持ちながら。

それを見られていたのか、店の外で待っていた隼人君は優しく笑っていた。

ハハッて笑う顔も、その顔も好き。
そう思ったのと同時に胸がギュッとなる。

「このあとはどうしようか?他に行きたい場所ある?」

「行きたい場所は特にないんですけど、まだ東京にいたいです」

「行きたい場所ないのに?」

笑うだけで答えてくれなかったから、近くを適当に歩くことにした。

外はさっきよりも寒く感じた。
隼人君の持っていた荷物を預かって、マフラーと手袋を身につけてもらう。

「行きたい場所、本当にないの?」

「はい。もう少し由夏さんと東京にいたいだけなんで。行きたい場所浮かんだら教えて下さいね?」

「うん」

もしかしたら、帰りたくない理由は私と同じなのかも。こっちにいた方が楽しく過ごせてる。
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