砂浜に描いたうたかたの夢
手を合わせて懇願すると、呆れたように溜め息をついた凪くん。
「……オレンジ色のやつ」
周辺が静かでなきゃ、1回で聞き取れないほどの小さな返事。
セパレートかぁ……。
「ほらやっぱり。その顔だと赤いのが好きなんでしょ?」
「だ、だって……」
凪くんの言った通り、本当は最初から決まっていた。けど、セパレートタイプの水着も可愛いなと思ったのも事実。
ワンピースタイプを選んだのは、セパレートよりも体型カバーができそうだったから。
そう伝えると、凪くんの口から再び溜め息が漏れた。
「体型カバーって……全然太ってないのに?」
「それは、服で隠してるからだよ」
入学して4ヶ月。容赦ない宿題とテストのせいでストレスが倍増し、成長期なのも相まって爆食するように。
その結果、上半身に肉が付き、入学時は余裕だったスカートが、アジャスターを最大に緩めないと穿けなくなってしまった。
成長期に無理なダイエットが厳禁なのは分かってるんだけど……せめて冬が来る前には、お腹の肉だけでも落としたい。
「……オレンジ色のやつ」
周辺が静かでなきゃ、1回で聞き取れないほどの小さな返事。
セパレートかぁ……。
「ほらやっぱり。その顔だと赤いのが好きなんでしょ?」
「だ、だって……」
凪くんの言った通り、本当は最初から決まっていた。けど、セパレートタイプの水着も可愛いなと思ったのも事実。
ワンピースタイプを選んだのは、セパレートよりも体型カバーができそうだったから。
そう伝えると、凪くんの口から再び溜め息が漏れた。
「体型カバーって……全然太ってないのに?」
「それは、服で隠してるからだよ」
入学して4ヶ月。容赦ない宿題とテストのせいでストレスが倍増し、成長期なのも相まって爆食するように。
その結果、上半身に肉が付き、入学時は余裕だったスカートが、アジャスターを最大に緩めないと穿けなくなってしまった。
成長期に無理なダイエットが厳禁なのは分かってるんだけど……せめて冬が来る前には、お腹の肉だけでも落としたい。