砂浜に描いたうたかたの夢
再会した時よりも酷く下がった眉尻、悲しみの色が渦巻く瞳。
今にも泣き出しそうな彼の顔は、強い自責の念で埋め尽くされていた。
◇
リュックサックを砂浜に置き、浅瀬に腰を下ろす。
「ひゃーっ、冷たーっ」
足を伸ばすと、下半身全体がひんやりした感覚に包まれた。
空から降り注ぐ真夏の暑さを和らげてくれる、冷たすぎずぬるすぎない絶妙な水温。最高に気持ちがいい。
「凪くんもおいでよ!」
首だけを後ろに向けて、波打ち際で突っ立っている彼に手招きした。
しかし、先程と変わらず、表情に活気がない。
目を凝らすと、ちょっぴり強張っているようにも見える。
……まだ気にしているみたい。
凪くんのことだから、間接的に関わっただけでも責任を感じたのかな。
「凪くん、本当にもう大丈夫だから。遊ぶ時間なくなっちゃうよ?」
「……そうだね。ごめん」
ようやく口を開いたかと思えば。出てきたのは本日3回目の謝罪。
真面目で優しい性格は素敵だけど、度が過ぎると少し厄介だな……。
今にも泣き出しそうな彼の顔は、強い自責の念で埋め尽くされていた。
◇
リュックサックを砂浜に置き、浅瀬に腰を下ろす。
「ひゃーっ、冷たーっ」
足を伸ばすと、下半身全体がひんやりした感覚に包まれた。
空から降り注ぐ真夏の暑さを和らげてくれる、冷たすぎずぬるすぎない絶妙な水温。最高に気持ちがいい。
「凪くんもおいでよ!」
首だけを後ろに向けて、波打ち際で突っ立っている彼に手招きした。
しかし、先程と変わらず、表情に活気がない。
目を凝らすと、ちょっぴり強張っているようにも見える。
……まだ気にしているみたい。
凪くんのことだから、間接的に関わっただけでも責任を感じたのかな。
「凪くん、本当にもう大丈夫だから。遊ぶ時間なくなっちゃうよ?」
「……そうだね。ごめん」
ようやく口を開いたかと思えば。出てきたのは本日3回目の謝罪。
真面目で優しい性格は素敵だけど、度が過ぎると少し厄介だな……。