彦星さまは会いたくてたまらない


「まぁ二人は
 この学園で再会できたわけだし

 18年越しの願いは
 ちゃんと叶ったわけだ。

 それなら今年の
 衣織ちゃんの新しいお願いも

 彦ちゃんが
 叶えてあげてくれないかな?」




「姫野の…新しい…願い?」





凛空は俺に

桃色の短冊を差し出した。



『彦星先生と結ばれますように』


そんな風に

書いてあったらどうしよう?



先走って、俺は心配になる。





生徒には手を出さないと

決めているし


もう姫野のことは

なんとも思ってない。



かなり強がりだけど

そう思い込みたい。




先生として

凛空の恋を応援してやろうと

決意をしたのに……




俺が好きなんて

書いてあったら……



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