彦星さまは会いたくてたまらない
なんだよ……
この甘い記憶は……
開いてしまった思い出の箱。
前世の記憶が
次々と脳内スクリーンに
映し出されてしまう。
「俺が彦星で……
姫野が織姫……?」
その時、凛空が声を弾ませた。
「おめでとう、彦ちゃん。
記憶戻ったんだ」
パチパチパチ。
肩を弾ませながら
祝福の拍手を、俺に浴びせてくる。
「で?
僕のことは
思い出してくれた?」
よみがえった記憶。
その中から、ウザいくらい
ハイテンションなヤツを探す。