絶対的恋愛境界線〜当て馬だってハピエン希望です!〜
アプローチって難しい
信久はカメラを手に持ち、仲間たちがバスケを楽しむ様子を撮影していた。
サークルは月に二回ほどの活動だったが、杏とは会社で会うより、ここにいる時の方が話しやすい。
だが彼女のそばには修司がいることが多いため、信久が入る隙はほとんどなく、落ち込むことばかりだった。
今もレンズ越しに二人の様子を見ていると、徳香が二人の間に割って入るように話しかけていくのが目に入る。いつの間にか徳香は修司と二人のペースに持っていき、行き場をなくした杏がこちらに向かって歩いてくるのが見えた。
ふと視線を感じて徳香を見ると、表情だけで『長崎さんに声をかけろ』と脅される。本当に彼女は強いーー自分にはないものを持っている徳香に、つい感心してしまう。
信久は言われたとおり杏の方に寄っていくが、なんと声をかけていいのかわからず、彼女のそばで考え込んでしまった。
悩んでいる間にも、徳香の視線が痛いほど突き刺さる。わかってるってーーそう思いながら気持ちを奮い立たせた。
「お疲れ様です」
カバンからタオルを取り出して拭き始めた杏に、信久は当たり障りのない言葉を選んで話しかける。
「あっ、松重くん。お疲れ様。今日もバスケやらないの?」
「まぁ気が乗ったらそのうち」
「それって一体いつになるのよー」
あぁ、やっぱり可愛いな。今だけは彼女の笑顔が自分にだけ向けられていると思うと嬉しくなる。
サークルは月に二回ほどの活動だったが、杏とは会社で会うより、ここにいる時の方が話しやすい。
だが彼女のそばには修司がいることが多いため、信久が入る隙はほとんどなく、落ち込むことばかりだった。
今もレンズ越しに二人の様子を見ていると、徳香が二人の間に割って入るように話しかけていくのが目に入る。いつの間にか徳香は修司と二人のペースに持っていき、行き場をなくした杏がこちらに向かって歩いてくるのが見えた。
ふと視線を感じて徳香を見ると、表情だけで『長崎さんに声をかけろ』と脅される。本当に彼女は強いーー自分にはないものを持っている徳香に、つい感心してしまう。
信久は言われたとおり杏の方に寄っていくが、なんと声をかけていいのかわからず、彼女のそばで考え込んでしまった。
悩んでいる間にも、徳香の視線が痛いほど突き刺さる。わかってるってーーそう思いながら気持ちを奮い立たせた。
「お疲れ様です」
カバンからタオルを取り出して拭き始めた杏に、信久は当たり障りのない言葉を選んで話しかける。
「あっ、松重くん。お疲れ様。今日もバスケやらないの?」
「まぁ気が乗ったらそのうち」
「それって一体いつになるのよー」
あぁ、やっぱり可愛いな。今だけは彼女の笑顔が自分にだけ向けられていると思うと嬉しくなる。