絶対的恋愛境界線〜当て馬だってハピエン希望です!〜
* * * *
その日のサークル終わりは、いつもより盛り上がっているように感じた。
「今日は小野寺ちゃんの健闘を祝しての飲み会だ〜!」
「すみませーん! 明日も仕事だから帰りますね。二日酔いの先生なんてシャレになりませんからね」
盛り上がるメンバーに笑顔でお断りを入れ、徳香は帰りの準備を始める。
今日はいつも以上に疲れていた。新体操を披露する羽目になって、体力だけならず気力も奪われてしまったのだ。
それにあの後から信久と目が合わなくなった。お礼が言いたかったのに、スマホを持たずにいなくなってしまったし、何故かその後ずっとカメラを構えたまま離そうとしないのだ。
私の新体操なんかより、長崎さんの写真が撮りたいわけね。まぁいいけどーー徳香の眉間に皺が寄った。
その時、帰ろうとしていた修司の姿を見つけた徳香は、すぐに信久のことを頭から追い出すと、めいっぱい猫をかぶって彼の元へ駆け寄る。
「笹原さん! お疲れ様でした!」
修司は紀香を見つけると、優しく微笑んだ。
「おっ、今日の主役の登場だ」
「主役だなんて……!」
「いや、でも本当にすごかったよ! 新体操を間近で見たのって初めてだったから感動したよ」
褒められたことが嬉しくて、ついニヤけてしまう。
「飲み会は行くの?」
「あっ……いや、明日も仕事なので今日は帰ります。笹原さんは行かれるんですか?」
「いや、俺も今日は帰るよ。明日は大事な会議があるし。じゃあお疲れ様」
「はいっ、お疲れ様でした!」
せっかく話せたのに、どうして会話が長続きしないんだろう。振り返らずに行ってしまう背中が悲しい。
修司の背中を見送っていると、突然彼が走り出す。その先には杏がいた。修司は杏に声をかけると、二人で何かを話しながら歩いて行ってしまった。
その日のサークル終わりは、いつもより盛り上がっているように感じた。
「今日は小野寺ちゃんの健闘を祝しての飲み会だ〜!」
「すみませーん! 明日も仕事だから帰りますね。二日酔いの先生なんてシャレになりませんからね」
盛り上がるメンバーに笑顔でお断りを入れ、徳香は帰りの準備を始める。
今日はいつも以上に疲れていた。新体操を披露する羽目になって、体力だけならず気力も奪われてしまったのだ。
それにあの後から信久と目が合わなくなった。お礼が言いたかったのに、スマホを持たずにいなくなってしまったし、何故かその後ずっとカメラを構えたまま離そうとしないのだ。
私の新体操なんかより、長崎さんの写真が撮りたいわけね。まぁいいけどーー徳香の眉間に皺が寄った。
その時、帰ろうとしていた修司の姿を見つけた徳香は、すぐに信久のことを頭から追い出すと、めいっぱい猫をかぶって彼の元へ駆け寄る。
「笹原さん! お疲れ様でした!」
修司は紀香を見つけると、優しく微笑んだ。
「おっ、今日の主役の登場だ」
「主役だなんて……!」
「いや、でも本当にすごかったよ! 新体操を間近で見たのって初めてだったから感動したよ」
褒められたことが嬉しくて、ついニヤけてしまう。
「飲み会は行くの?」
「あっ……いや、明日も仕事なので今日は帰ります。笹原さんは行かれるんですか?」
「いや、俺も今日は帰るよ。明日は大事な会議があるし。じゃあお疲れ様」
「はいっ、お疲れ様でした!」
せっかく話せたのに、どうして会話が長続きしないんだろう。振り返らずに行ってしまう背中が悲しい。
修司の背中を見送っていると、突然彼が走り出す。その先には杏がいた。修司は杏に声をかけると、二人で何かを話しながら歩いて行ってしまった。