絶対的恋愛境界線〜当て馬だってハピエン希望です!〜
“友”と“恋”の境界線
あの飲み会の翌週の週末、徳香はファミレスに雪乃を呼び出した。
雪乃とは同じ短大の児童学科で知り合い、同じ幼稚園教諭の二人は切磋琢磨し合いながら、大変な時期を乗り越えてきた。
バスケのサークルを見つけて入ろうと言ったのも雪乃で、出会いがないと嘆く徳香のために一緒に入会したのだ。
そんな二人の学生時代からの定番は、ファミレスで、食事、デザート、ドリンクバーで何時間もお喋りを続けるというものだった。
「で、何かあったの? 笹原さんのこと?」
二人ともガッツリ系のミックスフライ定食を頼み、店員が立ち去るのと同時に雪乃が口を開く。
「いや、違うんだけど……」
「ん? じゃあどうしたの?」
「うん……あの……松重……さんのことなんだよね」
まさか信久の名前が出るとは思っていなかった雪乃は、驚いたように目を見開く。
「何それ。新しい人が登場したね。興味津々なんだけど」
身を乗り出し顔を覗き込む雪乃に、徳香は意を決して、今まで黙っていたことを口にした。
「実はね、松重さん……っていうか、信久とね、友達になったの」
「そうなの? 知らなかったよ。しかも既に名前で呼んでいるとは驚き」
「うん。映画館でばったり会ってね、趣味が同じってことがわかって、気付いたら毎週のように一緒に映画観てる」
「うわっ……それって完全にデートじゃない。全然そんな素振り見せなかったのに、一体いつからそんな関係なわけ?」
「うーん……確か三ヶ月くらい前かな。これは内緒ね。実は信久は長崎さんが好きで、私は笹原さんが好だから、最初はお互いを応援し合おうみたいな感じだったの。バスケの後に反省会とかしてさ」
最初は程良い距離感でいた。でも最近は仲良くなり過ぎているのかもしれない。その距離感がやけに縮まっている気がして、少し不安になり始めていた。
「ああ、だからこの間の飲み会の時に声をかけてくれたんだ。なんか珍しいなとは思ったんだ。でも二人の関係を聞いたら納得する。松重さんなりに、徳香を心配してくれたってことだよね」
そこまで話して、雪乃は首をかしげる。
「笹原さんのことじゃないとすると、もしかして松重さんのこと?」
「うん……そうなの……」
話しかけたその時、二人の前にミックスフライ定食が到着した。空腹の二人は話すのを一度中断して、腹を満たす方に専念した。
雪乃とは同じ短大の児童学科で知り合い、同じ幼稚園教諭の二人は切磋琢磨し合いながら、大変な時期を乗り越えてきた。
バスケのサークルを見つけて入ろうと言ったのも雪乃で、出会いがないと嘆く徳香のために一緒に入会したのだ。
そんな二人の学生時代からの定番は、ファミレスで、食事、デザート、ドリンクバーで何時間もお喋りを続けるというものだった。
「で、何かあったの? 笹原さんのこと?」
二人ともガッツリ系のミックスフライ定食を頼み、店員が立ち去るのと同時に雪乃が口を開く。
「いや、違うんだけど……」
「ん? じゃあどうしたの?」
「うん……あの……松重……さんのことなんだよね」
まさか信久の名前が出るとは思っていなかった雪乃は、驚いたように目を見開く。
「何それ。新しい人が登場したね。興味津々なんだけど」
身を乗り出し顔を覗き込む雪乃に、徳香は意を決して、今まで黙っていたことを口にした。
「実はね、松重さん……っていうか、信久とね、友達になったの」
「そうなの? 知らなかったよ。しかも既に名前で呼んでいるとは驚き」
「うん。映画館でばったり会ってね、趣味が同じってことがわかって、気付いたら毎週のように一緒に映画観てる」
「うわっ……それって完全にデートじゃない。全然そんな素振り見せなかったのに、一体いつからそんな関係なわけ?」
「うーん……確か三ヶ月くらい前かな。これは内緒ね。実は信久は長崎さんが好きで、私は笹原さんが好だから、最初はお互いを応援し合おうみたいな感じだったの。バスケの後に反省会とかしてさ」
最初は程良い距離感でいた。でも最近は仲良くなり過ぎているのかもしれない。その距離感がやけに縮まっている気がして、少し不安になり始めていた。
「ああ、だからこの間の飲み会の時に声をかけてくれたんだ。なんか珍しいなとは思ったんだ。でも二人の関係を聞いたら納得する。松重さんなりに、徳香を心配してくれたってことだよね」
そこまで話して、雪乃は首をかしげる。
「笹原さんのことじゃないとすると、もしかして松重さんのこと?」
「うん……そうなの……」
話しかけたその時、二人の前にミックスフライ定食が到着した。空腹の二人は話すのを一度中断して、腹を満たす方に専念した。