秘密のベビーのはずが、溺甘パパになった御曹司に一途愛で包まれています
「これぐらい満足してもらっては困るなあ。俺はこれから、もっともっと千香たちを幸せにするつもりなんだけど」

「大雅……」

 見つめ合ったまま、視線が逸らせなくなる。

「千香」

 軽い調子は鳴りを潜め、互いに真剣な表情になる。

「前後するけど、これだけはちゃんと言わせてほしい」

 コクリと首を縦に振ると、私の手を取ってそっと包み込んだ。

「ずっと、千香だけを愛してきた。会えない間も、再会してからも。これからもずっと、千香だけを愛すると誓う。だから、一生一緒にいてほしい」

 彼の一途でまっすぐなプロポーズに感激して、熱いものが込み上げてくる。
 もう届は出したのになんて、野暮なことは言わない。

「あ、ありがとう」

 彼と同じ熱量で応えたくて、精一杯の気持ちを込める。

「私も、初めて出会ったときから、あなただけを想ってきた。陽太に大雅の面影を見つけるたびにあなたを思い出していたの。二度と会うことはないだろうって、自分から去ったはずなのにとにかく苦しくて……。大雅を愛してる。私の方こそ、ずっと一緒にいてほしい」

「千香!」

 ガバリと抱き着いてきた大雅に、私も腕を回す。
 
「ありがとう、千香」

 私よりわずかに高い体温が心地よくて彼の胸元に身を預けていると、彼の手が背中をなではじめた。
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