S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

「もちろんお断りしたんですけど……」
「そうか。安心した」

「でも、その前……如月さんに左手掴まれて。もちろんそんなに強くじゃなかったんですけど……」

 私は自分の左手を見た。
 あの時、左手を掴まれて、ドキリとしたことを思い出す。

 要さんに触れられた時とは全然違う気持ちだった。

「……如月さんにはすごく申し訳ないんですけど……、私、如月さんに左手掴まれてすごく嫌だったんです。要さんのときには、そんな風に思わなかったのに……」

 そう、如月さんに触れられた時は、ドキリと心臓がざわついて、なぜか背中が冷たくなって。
 後で、冷や汗が出てたことに気づいた。

 帰ってきてシャワーを浴びても、いくら手を洗っても、
 あの時の嫌な感触はなかなか消えなかった。

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