S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

 要さんを見上げると目が合った。
 すると要さんは、昔みたいに私に耳打ちする。

「だから、今夜はデート。七時に地下駐車場。約束な」
「久しぶりに二人きりのデートですね」

 思わず笑って言うと、要さんは甘く蕩けるような目で私を捉えた。

「あぁ。だから今夜から覚悟しておいて」
「からって……!」

 考えてみれば三連休。
 カコは、祖父たちに三日間お泊まりで甘やかされる予定。

 普段は娘と離れたがらない要さんがやけに準備がいいと思ったら、つまりはそういうことである。


 今夜からのことを思えば、自分の体力が心配になる事態ではあるけど……。

 でも実は私だって、要さんに存分に愛される覚悟をすでに決めていることは、


―――要さんにはまだ秘密だ。


〈END〉
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