S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

 私は思わず口を開いた。
 ずっと気になっていたことだ。

「あの……私が七瀬モーターズの……」

と言い淀んで、部長の顔を見ると、部長は頷いた。

「……知ってる」
「それが採用に影響したりしていませんか? 私それが、ずっと気になっていたんです」

 私は七瀬モーターズ、という、日本でシェア第3位自動車会社の社長の娘だ。
 最近の採用は、大学名や両親に関しても書かないので、それと分からないように最大限配慮してここを受けた。それは、この会社にどうしても自分の実力で入りたかったからだ。

 私が言うと、部長は楽しそうに目を細めて、

「それならどうする?」
と問う。

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