S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
***
都内の高層マンション。
ここに住む前は、祖父の屋敷に住んでいたので、マンションのシステムにはいまだに慣れない。
私がまだ今日の仕事での心の整理がつかないままエレベータに乗ると、エレベータは私を認識して勝手に36階まで運んでくれる。
正直、このシステムが一番好きではない。
自分の行きたい場所くらい、自分で選ばせてほしいと思っていたりするのだけど、それはあまりにも稚拙な考えだと自分で自分に呆れてしまう。
帰って鍵を開け、リビングまで行くとすぐにあの男がいた。
会社で着ていたダークスーツのジャケットを脱いでネクタイを外し、しかし、ワイシャツのまま、腕まくりして、キッチンに立っていた。