S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

 そう思って言うと、ふむ、と重さんは私を見て続けた。

「これから要は、近い将来、グループ本社の経営陣に名を連ねることになるだろう。妻がいて、内助の功があってこそ、男は仕事に精がだせるものと考えている」
「でも……それでは余計に私では不向きでは……」

―――だから、なんで私!

「要の相手だ。誰でもいいということはない。……実は、私も一度あなたにお会いしたことがあってね。一目で気に入ったんだ」
「へ……? 会社、ですか?」
「いや……覚えてないならいい。まぁ、それでぜひ孫と、とお願いしていたんだが、きみのおじいさんと私は将棋仲間で、一勝するまでは見合いもさせない、と言われ続けられていた。そして、先日、初めて一勝したわけだ」

 そう言って、わはは、と楽しそうに重さんは笑う。私が祖父を見ると、祖父は苦々しい顔をした。

(私は、将棋の景品……?)

 それにしても、これまで20人以上とお見合いをしたことを考えれば、なぜ部長とのお見合いだけ祖父に勿体つけられていたのかは分からないんだけど……。

 結局訳の分からないまま、お見合いは進行した。

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