天敵御曹司は政略妻を滾る本能で愛し貫く
そして、何かを決意したように私に手をぎゅっと握り返して、ゆっくりと口を開いた。
「世莉を手に入れたいんじゃない。俺は……世莉を守るためにも、そばにいたいんだ」
「え……?」
「世莉は俺に守られるなんて望んでいないだろうけど、そんなことは関係ない。実際にこういうことが起きているし、現実は残酷で、俺はアルファで君はオメガという事実も一生変わらない」
「優弦さ……」
「だから、耐えられない。君にこんな思いをさせることは、もう二度と……」
優弦さんに、珍しく早口で捲し立てられ、私は言葉を飲み込んだ。
どうしてこんなに、私のことを真剣に思ってくれているのか分からない。
だって私は……優弦さんに何も返せていない。
こんなにそばにいたら、フェロモンの関係で優弦さんも正気を保っていられないはずなのに、彼はちっとも様子を変えていない。
きっと、必死に耐えているんだろう……私のために。
「でも、世莉を守りたいと思うのは俺の勝手だ。だから、世莉の気持ちが固まるまで、俺は何十年だって待つ。その時まで……、番関係は結ばない」
「番関係を結ぶ……?」
資料のどこかに書いてあった気はするけれど、思わず聞き返してしまった。
優弦さんはハッとしたような顔をして、「一方的に話してすまない」と謝った。
私はふるふると首を横に振って、そっと起き上がり、優弦さんの顔を真っ直ぐ見つめる。
「番関係を結ぶと、互いにしか欲情しなくなるんだ。だから、さっきのように他の誰かに襲われるような可能性も……低くなる」
耳にしたことはある情報だったけれど、優弦さんの口から聞くと信憑性が増してくる。
もしそんなことができるなら、愛し合っている二人なら番関係を結ぶに越したことは無い。
「でも、結ぶって、いったいどうやって……?」
「君の、ここを噛む」
スッとうなじを人差し指と中指で撫でられて、ゾクッと肌が粟立つ。
もし、番関係を結んだら、私は優弦さんにしか欲情しなくなり、優弦さんも私にしか欲情しなくなるということだ。
想像しただけで体が熱くなり、思考が止まってしまった。
そんな私を見て、優弦さんは安心させるようにふっと目を細めた。
「世莉を手に入れたいんじゃない。俺は……世莉を守るためにも、そばにいたいんだ」
「え……?」
「世莉は俺に守られるなんて望んでいないだろうけど、そんなことは関係ない。実際にこういうことが起きているし、現実は残酷で、俺はアルファで君はオメガという事実も一生変わらない」
「優弦さ……」
「だから、耐えられない。君にこんな思いをさせることは、もう二度と……」
優弦さんに、珍しく早口で捲し立てられ、私は言葉を飲み込んだ。
どうしてこんなに、私のことを真剣に思ってくれているのか分からない。
だって私は……優弦さんに何も返せていない。
こんなにそばにいたら、フェロモンの関係で優弦さんも正気を保っていられないはずなのに、彼はちっとも様子を変えていない。
きっと、必死に耐えているんだろう……私のために。
「でも、世莉を守りたいと思うのは俺の勝手だ。だから、世莉の気持ちが固まるまで、俺は何十年だって待つ。その時まで……、番関係は結ばない」
「番関係を結ぶ……?」
資料のどこかに書いてあった気はするけれど、思わず聞き返してしまった。
優弦さんはハッとしたような顔をして、「一方的に話してすまない」と謝った。
私はふるふると首を横に振って、そっと起き上がり、優弦さんの顔を真っ直ぐ見つめる。
「番関係を結ぶと、互いにしか欲情しなくなるんだ。だから、さっきのように他の誰かに襲われるような可能性も……低くなる」
耳にしたことはある情報だったけれど、優弦さんの口から聞くと信憑性が増してくる。
もしそんなことができるなら、愛し合っている二人なら番関係を結ぶに越したことは無い。
「でも、結ぶって、いったいどうやって……?」
「君の、ここを噛む」
スッとうなじを人差し指と中指で撫でられて、ゾクッと肌が粟立つ。
もし、番関係を結んだら、私は優弦さんにしか欲情しなくなり、優弦さんも私にしか欲情しなくなるということだ。
想像しただけで体が熱くなり、思考が止まってしまった。
そんな私を見て、優弦さんは安心させるようにふっと目を細めた。