天敵御曹司は政略妻を滾る本能で愛し貫く
私はこの人を愛しているから、触れてほしいのだ。
「世莉の全てが欲しい……ずっとそう思っていた」
「あっ、優弦さんっ……」
「もっともっと俺に欲情して……、何も考えられないようにしたいと……」
首や肩口にキスをされ、どんどん下の位置に唇が移動していく。
甘い刺激が走り、思わず声が漏れ出てしまい口を手で隠したけれど、すぐに優弦さんによって剥がされてしまった。
「隠さないで。世莉の全部が見たい」
「は、優弦さん……っ、ん……っ」
「愛してる、世莉……」
その言葉に、私も涙ながらに頷く。
「私もです、優弦さん……っ」
そっと彼の背中に手を回すと、グッと力強く引き寄せられた。
愛してはいけない人を愛してしまったと思っていた。
けれど、彼は偶然相良家に生まれたというだけで、誰よりも優しい心を持っていた。
家でくくって見ていた自分は、なんて浅はかだったのだろうと思う。
それこそ……オメガ型に対する差別とそう変わらないものだったかもしれない。
「世莉を、もう一生離したくない……」
優弦さんが切なげな声で囁き、体が疼く。
この先、誰も信じないし、何にも期待しない。
そう思っていたのに、自分よりも大切だと思える人に出会ってしまった。
苦しいくらいに、優弦さんが愛おしい。
「優弦さん……、ずっとそばにいてください」
私の言葉に、優弦さんは今まで見た中で一番優しい笑みを返してくれた。
それを見ただけで、私の目からは再び涙が零れ落ちてしまったのだった。
〇
side優弦
――優弦さんのことが、好きです。
その言葉を聞いた瞬間、夢の中にいるのかと思った。
過去のことを問いただされ、もう完全に終わりだと思っていたから。
今までずっとギリギリのところで感情を抑えてきたけれど、もうそばにいることも許されないと自覚していた。
世莉を元の場所に帰してあげることが、一番彼女のためになると……そう思っていた。それなのに……。
――あの本はまるで、優弦さんの心のようで……。
その言葉を聞いた瞬間、全てのタガが外れてしまった。
ずっとひとりで抱えていた暗い部分に、光が差し込んだようだった。
世莉が愛おしいという感情以外の全てが吹き飛んでしまい、気づいたらキスをしていた。
「世莉の全てが欲しい……ずっとそう思っていた」
「あっ、優弦さんっ……」
「もっともっと俺に欲情して……、何も考えられないようにしたいと……」
首や肩口にキスをされ、どんどん下の位置に唇が移動していく。
甘い刺激が走り、思わず声が漏れ出てしまい口を手で隠したけれど、すぐに優弦さんによって剥がされてしまった。
「隠さないで。世莉の全部が見たい」
「は、優弦さん……っ、ん……っ」
「愛してる、世莉……」
その言葉に、私も涙ながらに頷く。
「私もです、優弦さん……っ」
そっと彼の背中に手を回すと、グッと力強く引き寄せられた。
愛してはいけない人を愛してしまったと思っていた。
けれど、彼は偶然相良家に生まれたというだけで、誰よりも優しい心を持っていた。
家でくくって見ていた自分は、なんて浅はかだったのだろうと思う。
それこそ……オメガ型に対する差別とそう変わらないものだったかもしれない。
「世莉を、もう一生離したくない……」
優弦さんが切なげな声で囁き、体が疼く。
この先、誰も信じないし、何にも期待しない。
そう思っていたのに、自分よりも大切だと思える人に出会ってしまった。
苦しいくらいに、優弦さんが愛おしい。
「優弦さん……、ずっとそばにいてください」
私の言葉に、優弦さんは今まで見た中で一番優しい笑みを返してくれた。
それを見ただけで、私の目からは再び涙が零れ落ちてしまったのだった。
〇
side優弦
――優弦さんのことが、好きです。
その言葉を聞いた瞬間、夢の中にいるのかと思った。
過去のことを問いただされ、もう完全に終わりだと思っていたから。
今までずっとギリギリのところで感情を抑えてきたけれど、もうそばにいることも許されないと自覚していた。
世莉を元の場所に帰してあげることが、一番彼女のためになると……そう思っていた。それなのに……。
――あの本はまるで、優弦さんの心のようで……。
その言葉を聞いた瞬間、全てのタガが外れてしまった。
ずっとひとりで抱えていた暗い部分に、光が差し込んだようだった。
世莉が愛おしいという感情以外の全てが吹き飛んでしまい、気づいたらキスをしていた。