全部欲しいのはワガママですか?~恋も仕事も結婚も~
***
由華さんから連絡があり、家に遊びに来ないかと誘われた。
私たちは仕事終わりに外で飲むことが多かったので、彼女のマンションに行くのは久しぶりだ。
「こんばんは。お寿司とビール買ってきましたよ~」
「いらっしゃい」
由華さんは玄関扉を開けて私を招き入れ、差し出したビールを冷蔵庫に保管する。
リビングに赴くとテーブルの上はすっきりと片付いていて、日本茶用の湯飲みと急須が置かれているだけだった。
酒盛りをするつもりで私を呼んだにしては様子が変だなと思いつつ、着ていたコートを脱いでソファーに座った。
「今日は……お茶ですか?」
「ビールはあとで。食事の前にちょっと話したいことがあるの」
由華さんは私に温かいお茶を淹れてくれたあと、テーブルの上にファイリングされた書類を置いた。
「郁海、私ね、会社を辞めようと思う」
「え?!」
なにか真面目な話だというのは察しがついたけれど、まさか由華さんの退職話だとは思ってもみなかったので、私は驚いて素っ頓狂な声を出してしまった。
由華さんから連絡があり、家に遊びに来ないかと誘われた。
私たちは仕事終わりに外で飲むことが多かったので、彼女のマンションに行くのは久しぶりだ。
「こんばんは。お寿司とビール買ってきましたよ~」
「いらっしゃい」
由華さんは玄関扉を開けて私を招き入れ、差し出したビールを冷蔵庫に保管する。
リビングに赴くとテーブルの上はすっきりと片付いていて、日本茶用の湯飲みと急須が置かれているだけだった。
酒盛りをするつもりで私を呼んだにしては様子が変だなと思いつつ、着ていたコートを脱いでソファーに座った。
「今日は……お茶ですか?」
「ビールはあとで。食事の前にちょっと話したいことがあるの」
由華さんは私に温かいお茶を淹れてくれたあと、テーブルの上にファイリングされた書類を置いた。
「郁海、私ね、会社を辞めようと思う」
「え?!」
なにか真面目な話だというのは察しがついたけれど、まさか由華さんの退職話だとは思ってもみなかったので、私は驚いて素っ頓狂な声を出してしまった。