イケメン吸血鬼暴走族の総長は、…まさかの王…様?!
鬼の横顔を捉える。
ルキさんだ。
目の色が赤く、牙が生えて角までもが生えている。
(私がいないうちに何があったの?)
私は、龍一さんと腠さん、サミルさんと目が合った。
目で伝わって来る。
〝原ちゃん!なんで、来たの!〟
〝来ちゃダメ!危ない!〟
〝お前は、バカか!〟
でも!ルキさんが!
私は、蔵木を睨んだ。
ルキさんをこんなことまでして何が楽しいの!
ドックン
心の中で何かが動き出す。
「あああああああああああぁぁぁ!!!」と声を出して蔵木ともう1人の襲いかかった。
凄い速さで、2人をものの数秒で地面に倒す。
それを見ていた、腠さんとサミルさんがぽけーっとして見ていた。
龍一さんは、笑う。
だけど、ルキさんが戻っていない。