そして僕はまた、君に出会える時を待つ
その気持ちは僕にはよくわからないことだけれど、その相関関係の仕組みはよくわかった。
僕だって、好きな人がこんな男がいいと言うタイプがあるのなら、きっと、そうなりたいと思うだろう。
今はそういった気持ちが、よくわかるから。
「……実は、さっきまで私、デートしてたの」
いきなり投げ込まれた爆弾発言に、自分でもびっくりするぐらいに体が揺れた。
もちろん、驚いたのは急な話題の方向転換のせいじゃなく、”デート”という単語のせい。
「そ、そうなんですか」
「うん」
短く言った加奈子さんは、グラスを持ち上げ、唇を濡らすように、ごく少量の水を口に含んで飲み下す。
ふっくらした唇がしっとりと水に濡れ、嚥下につられて動く様子を引き込まれるように見つめながら。
僕の頭の中は、”デート”という言葉に関連する不埒な妄想で大変なことになっていた。
次から次へと刺激的なシーンが浮かんでは消えていく、アクション映画の予告のような目まぐるしい展開。