一度は消えた恋ですが――冷徹御曹司は想い続けた花嫁に何度でも愛を放つ
「嬉しい言葉だな」
「匡さんは?」
紗羽が匡を見上げるように顔をあげた。
ふたりの視線が重なりあうと、匡は紗羽に微笑みかける。
「そうだな………君の大きな瞳に魅せられたんだ」
「私の目?」
「綺麗で真っ直ぐに前だけを見つめている瞳に、他の人間ではなく私だけを見つめて欲しくなった」
ストレートな匡の言葉を聞いて、尋ねた紗羽の方が恥ずかしくなってきた。
「誰にも君を渡したくなくて、この屋敷に来てもらったようなものだ」
匡から握られている手に力が込められた気がする。
紗羽にも、彼の独占欲がなんとなく伝わってきて頬が熱くなる。
「側にいてほしい。君を守るから、ずっとここにいてくれ」
匡は紗羽を抱きしめて、そっと唇に触れるだけのキスをしてきた。
「匡さん………こんなに幸せにしてもらって嬉しい。でも、あなたは私といて幸せ?」
「もちろんだ。いつか家族が増えても、君が一番好きだよ」
匡は紗羽の左手の薬指を持ち上げると、そっと口づけた。
チロリとして、くすぐったい感覚が紗羽を襲う。
「待ち遠しいな……」
匡はそう言うと、今度は大人のキスを紗羽に仕掛けてくるのだった。