一度は消えた恋ですが――冷徹御曹司は想い続けた花嫁に何度でも愛を放つ
正式に、紗羽が大学を卒業した年の五月に結婚式を挙げることが決まった。
匡の仕事関係者を招いて本格的に計画すると大がかりになってしまうから、出席者はごく内輪だけに絞った。
それに匡と紗羽はもう五年近く一緒に暮らしているのだ。
紗羽が未成年の頃から同じ屋敷で過ごしていたことを、マスコミに勘繰られたくないという匡の希望でもあった。
身内だけの式ならばと、ゆかりのプランで森末家の庭を利用してウエディングパーティーを開くことになった。
大手ホテルに就職が決まり将来はウエディングプランナーを目指しているゆかりは、準備を引き受けて張り切っていた。
「人前式にして、お客様には立食スタイルでお食事をお出しして……」
ゆかりは、屋敷のリビングからテラスを開け放して会場にするという。万が一雨になってもゆとりのあるスペースだ。
芝生にはヨーロピアンスタイルのテントを張り、招待客には自由に寛いでもらう。
広い庭を持つ森末家ならではのパーティーだ。
ゆかりの熱意にあてられて、三船や山根までが張り切っていた。