一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~
胃の中は空っぽで、吐き出すものはないのに、何度も何度もこみ上げる吐気。

「麻貴?」
ドアの向こうから店長が私に声をかける。
心配をかけないようにしないとと、吐き気と戦ってから、少しだけ落ち着いた時、私はトイレから出た。

「気持ち悪いのか?大丈夫か?」
「・・・吐き気がしたんですけど・・・治まりました。」
何とか立っている私。

「おいで」
店長は私をお姫様抱っこで抱き上げると、トイレの前から寝室のベッドにもう一度運んでくれた。

「なんだろうな。夕べは食べてないし。水分もろくにとれてないからな。熱中症か?んなわけないか。」
あれこれ言いながら私の髪を撫でる。
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