最後の恋って、なに?~Happy wedding?~

 違う。そんなんじゃない。確かに事実確認はしていたけど、私は彼女に怒鳴ってなんかいない。

 強く主張はしてみたものの、本当の事を知らない仁菜にとっては私とまわりとでの意見の相違に戸惑うはず。
 しかし彼女は『まぁさすがに瑠歌の性格じゃ怒鳴ったりはしないってわかってる』とフォローの言葉をくれた。

「でもなんだかマズイね。職場の雰囲気も良くないし……」
「そこなんだよね……」

 うちの職場は比較的に人間関係が良好な方で、居心地も悪くない。だけど女性の職場っていうのもあるせいか、こういう事態になると噂は尾ひれがついて話が大きくなる。
 仕方ないと言えば仕方ないのかもしれない。だけどこっちとしてはやりづらいのは間違いない。
 
「この件に関しては支配人も対応を考えてくれてるみたいだし、ダメ元で私ももう1度茉莉愛ちゃんと話してみるよ。気は重いけどね」

 不安を吐露しつつも答えると、仁菜も『今はそれしかないかもね』と納得してくれた。

 しばらくそんな話をした私達は、『昼休みにまた』と挨拶を交わし仁菜は事務所へ私は会場に残り、それぞれの職務に就いた。

 仁菜と別れた後、私はブライダルノートを広げて来週の式の準備のため会場裏の照明設備確認している時だ。

 するとそこに現れたのは――――

「瑠歌、話がある」

 凪だった――――
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