エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
「なによりおふたりが私たちに協力していたことを知ったら、逆上して逆恨みすることも考えられます。それを防ぐためにも円城守に借りたものはすべて返しましょう」

「それはそうですが……」

 提案の内容が内容だけに父も困惑しているようだ。

「それとぜひ退院後は、おふたりで私の実家にいらしてくださる件も前向きにご検討ください。資格を持った専属のシェフや医師がいますし、健康面でのサポートはもちろんセキュリティ面も万全です。紅葉様も就職活動やアクセサリー作りに集中できるかと思います。兄にも了承を得ていますし、生活の基盤が整うまでいくらでもいていいと言っておりました」

 静馬さんの話は、私と父にとって願ってもない提案だ。そのいっぽうであまりに私たちにとって都合のいい話で申し訳なくなるほどでもある。

 でも正直、病院のような栄養管理が行き届いた食事を毎食作れるか自信はないし、久次さんたちの今後によっては、私たちもどうなるかわからない。

 そう思うとここは甘えてお世話になったほうがいい気がする。父はどう思っているんだろう。

 隣でなにも言わずに考え込む父をチラッと見る。
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