エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
「本当に紅葉がお兄ちゃんとの結婚を考え直してくれてよかったよ。……ごめんね、紅葉。あと少しだけ辛抱してね」

「ううん、私なら大丈夫だよ。こうして私の代わりに怒ってくれる由香里がいるもん」

 自分のことのように怒る由香里の姿を見たら、なんてことないと思える。

「もう、嬉しいことを言ってくれるんだから。……待っててね、私と溝口さんで証拠を掴んでみせるから」

「うん、お願い」

 静馬さんのためにも、絶対に見つけてほしい。

「大丈夫、今もふたりで念入りに打ち合わせしているし」

 そう言って後ろを振り返る由香里につられて私も目を向けると、真剣な表情でふたりは話し込んでいた。

「逆にお茶の準備を頼まれてよかったかもしれないね」

「そうだね」

 大勢の前では静馬さんたちは、話すことさえできないだろうし。

 ふたりの話が終わるまでゆっくりとした足どりでキッチンへ向かい、家政婦が用意してくれたお茶を運ぶ。
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