エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
 円城家にとってマイナスにならないことなら、勝手になんでもやればいいとも言われた。

 収益を考えながら買い物を済ませ、次に向かった先は大型スーパー。店内が広いことから木嶋さんも私の買い物について回ると言ってくれたんだけれど……。

「紅葉様、醤油も買われますか?」

「えっと、はい。お願いします」

 手にしていた醤油を渡すと、木嶋さんはかごに入れて再びカートを押す。

 このスーパーには週に一回来ているけど、今日ほど注目を浴びたことはない。入店してからすれ違う人は誰もが木嶋さんを振り返り見る。

 中には立ち止まって見惚れている女性もいるほどだ。しかし木嶋さんはまったく気にする素振りなどなく、私に次はどの売り場に行くのか聞いてきた。

「あとは魚や肉を買いたいです」

「かしこまりました」

 こうやって彼にカートを押してもらい並んで歩いていると、夫婦になった気分になる。

 よく両親も休日には父がカートを押して、母が私と手を繋ぎ並んで歩きながら買い物をしていた。それもあって今の状況がちょっぴり気恥ずかしくもある。
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