エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
「私の分を作ってくださるんですか?」

「はい、ご迷惑でなければ作らせてください」

 想定外だったようで木嶋さんは少しの間考え込む。

 やっぱり迷惑だったかな? 久次さんのように素人の料理は食べない人だったりする?

 勇気を出して言ったものの、彼の考え込んでいる姿を見ていると後悔してしまう。

 今さらだけど、さっきの話は冗談ですので気にしないでくださいと言おうとした時、木嶋さんは真っ直ぐに私を見つめた。

「円城様は大丈夫なのですか?」

「え? 久次さんですか?」

「はい。婚約者が他の男性に手料理を振る舞うなど、あまり気分のいいものではないと思うので」

 普通の男性だったら、そう思ってくれるのかもしれない。でも久次さんは違う。

「お恥ずかしい話ですが、さっき父に言った話はほとんど嘘なんです」

「嘘、ですか?」

 ずっと私のそばでこれからも護衛をしてくれるなら、いつかはバレることだと思い、正直に打ち明けた。
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