エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
「とんでもございません。私のことはお気になされずに、紅葉様の幸せを一番にお考えください。……ですが私もやはり紅葉様にお会いできなくなるのは寂しく思います」

「えっ?」

 ドキッとするようなことを言われ視線を向けると、目が合った彼は眉尻を下げた。

「最後までしっかりと紅葉様をお守りさせてください」

「は、はい。こちらこそお願いします」

 高鳴る胸を抑えながら頭を下げた。

 さっきのは彼の本心? 会えなくなったら寂しいと思っていたのは私だけじゃないの?

 聞きたいけれど、今聞いたらだめ。一緒に過ごせる残りわずかな時間を気まずいまま過ごしたくない。

「木嶋さん、私はご存じの通り身体が思うように動かず、いざという時に紅葉を守ることもそばにいてやることさえできません。ですのでどうか紅葉のことをよろしくお願いします」

「もちろんです。紅葉様は私がお守りいたします」

 すぐに力強い声で答えた木嶋さんに、彼はあくまで仕事で私を守ると言っただけに過ぎないのに、ドキドキして胸が苦しくなる。

 たとえ仕事だとしても、彼に守ってもらえることが嬉しくてたまらない。
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