素敵な天使のいる夜にー4th storyー
しばらく沙奈の眠りを見守っていると、沙奈はゆっくり目を開た。

何も抵抗する力が残っていないのか、不安以前に今は疲れ切った表情で再び目を伏せる。


「かなり無理してたんだな…」


自然に出た声に、自分でも少し息が詰まる。


頑張り屋の沙奈を、誰よりも守らなきゃいけない。


医者としてだけじゃなく、恋人としても。



そっと近づき、肩に手をかける。


彼女の呼吸はまだ少し荒く、微かに震えていた。


「……大翔先生」


小さな声。


目は閉じているのに、声の調子で俺を求めていることが伝わる。


「少しだけ休もう。今はもう身体に負荷をかけられない。今以上に悪化する…」


言葉をかけながら、布団をそっとかけ直す。



沙奈の手が小さく伸び、俺の指先を握る。


力は弱いのに、その温もりは確かだった。


「ごめんね…大翔先生にも迷惑かけちゃって……」


吐息に混じった弱音。


胸の奥が痛む。


迷惑なんて思ったことは沙奈と出会って一度もない。


むしろこの小さな弱さを受け止めるために、俺はここにいる。


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