プリザーブドLOVE  ~けっして枯れない愛を貴女に~
 建物のなかを歩きながら、彼は思い出したように言った。
「佐久間さんも慌てたりするんですね」

 わたしは彼を横目でにらんだ。
「当たり前でしょう。びっくりして心臓が止まるかと思った」

「俺、あなたのこと、ものすごく近寄りがたい人だと思ってたけど……」
 田所は澄んだ瞳をちょっと眇めて、こっちに視線を投げかけた。

「なんか……可愛いとこもあるんですね」

 その目つきに、口調に……不覚にもまたドキッとした。

「もう、からかわないで」 
 何、動揺してるんだ。

 相手は10歳も年下の男なんだから。

 わたしは自分で自分をいさめた。
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