プリザーブドLOVE  ~けっして枯れない愛を貴女に~
 オフィスで挨拶を済ませ、まだ用事があるという田所を残して、わたしはセンター内を回った。

 大小二つのホールと図書館のある施設で、耐震のためにリニューアル工事をしている最中だった。

 一通り見終わって、ホールの出口に向かうと、ちょうど田所が階段を降りてくるところだった。

 ひとりではなかった。
 エプロンをかけた若い女性と一緒だ。

 田所と同い年ぐらいに見える。
 親しげな笑い声が耳に飛びこむ。

 わたしに気づいた田所は急ぎ足でこちらに向かってきた。

「お待たせしてすみません」

「いえ、こちらも今、見終わったところなので」

 遅れてきた彼女が田所に声をかけた。

「じゃあ、スグ先輩。また、後で」
「今日は遅くなるって、母さんに言っといてくれる?」
「夕ごはん、いらないってことですか」
「ああ。これからまだ一仕事あるから」
「了解です」

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