プリザーブドLOVE  ~けっして枯れない愛を貴女に~
 田所はスマホに手を伸ばし、音楽をかけた。

「あら、ノラ・ジョーンズ。わたし、この人好きよ」

「へえ。俺はあなたに出会ってから聴き始めたんだ。なんだか、これを聴いてるとあなたがそばにいるような気分になって。そっか、好きなんだ、なんか嬉しいな」

「ええ」

 水上にたゆたう花びらのようなアンニュイな彼女の歌声が、心地良すぎて、眠気を誘ってきた。

 そういえば、昨日からほとんど寝ていなかった。

 我慢していたが、とうとう、あくびが出てしまった。

「眠かったら寝ていいですよ」

「ありがとう。ごめん。耐えられそうにない……」

 彼も疲れているだろうに、と思いながらも、好きな男のそばにいる安心感もあって、わたしは重くなった瞼を、ゆっくり閉じた。
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