プリザーブドLOVE  ~けっして枯れない愛を貴女に~
「両手を出して」
軽くて、固いものが乗せられた。

「もう、いいですよ」

 それは透明な箱に入った一輪の真紅の薔薇だった。

「わかる?」
「これ、あの薔薇園で見た……」

「そう“パパ・メイアン”。無理言って、一輪だけ分けてもらって、おふくろにプリザーブド・フラワーにしてもらったんだ」

 ピンと張った花びらも鮮やかな紅色も瑞々しさも、あのときに見たままだ。

「昨日、居酒屋で、これ渡して告白しようと思ってたんだけど、ぐずぐずしてるうちにあんなことになって」

 何、やってんだろうね、俺。と言って、田所は頭を掻いた。

「安井のこと持ち出されて、やっぱ、あなたは俺にまったく気がないんだと思ったから……渡せなくなっちゃって」

 わたしはその美しい花を見つめながら、尋ねた。

「ねぇ、なんでわたしを好きになってくれたの?」

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